モチベーションに左右されない「ルーティーン」

モチベーションに関係なく行動に繋げる「ルーティーン」

DAISUKE

前回のブログではモチベーションをさらに深掘りしていきました。それでも浮き沈みがあるのがモチベーション。それは避けようがありません。そんなモチベーションの浮き沈みに影響されない仕組みがあったとしたらいかがでしょうか?このブログではその仕組みである「ルーティーン(=習慣化)について考察してみました。」

そもそもルーティーンとは?

モチベーションを高く維持するために「楽しむ」ことを意識することが1つの方法であることは前回のブログでも触れさせていただきました。

それでもモチベーションは多少なりとも浮き沈みがあるものです。そのモチベーションの浮き沈みに左右されると、モチベーションが上がらない時は「やりたくない」という気持ちになります。普段から行うきつい練習や苦手なことにトライするときほど、そうなりやすいのではないでしょうか?

そういったモチベーションの浮き沈みに影響を受けずに行動できる仕組みが「ルーティーン」となります。

言葉自体はいろんな場面で聞いたことがあるかと思います。改めて言葉の意味を確認してみると以下の意味となります。

「ルーティーン」とは

慣習の一種で、日常規則的に繰り返される生活様式、とくに一定の手順で行われる仕事をいう

https://sakura-paris.org/dict/日本大百科/content/67825_1262

日常規則的に繰り返される生活様式とは、身近な例で行くと

朝起きて、顔を洗う

朝食を摂る

歯磨きをする

と、私たちが無意識のうちにやっているようなこういった行動がルーティーンとして当てはまるかと思います。

ルーティーンの特徴

ルーティーンとして上で挙げた行動は、以下のような特性があるのではないでしょうか?

  • モチベーションに関係なく当たり前のように行動している
  • 頭の中で考えて行動しているわけではなく、無意識に行動に移っている

ルーティーンはモチベーションの浮き沈みに関係なく、無意識に、さぞ当たり前のように行動に移すことができるのが特徴です。別の言い方で言えば、「習慣化」と言えるかと思います。

ルーティーンを脳の仕組みからさらに紐解いていくと、

人間には「欲」があり、その欲を満たすために行動しています。欲が満たされると脳からドーパミンが分泌されます。ドーパミンは「やる気」や「幸福感」に繋がっており、運動・学習・意欲などと関係があります。ドーパミンが分泌されることで、以下のような効果があると言われています。

  • 幸福感を感じて、やる気や意欲がアップ
  • 集中力アップ
  • ポジティブな思考になる

その一方で、脳は「不快」なものを避ける特性があります。

意識して行動するときにこの「不快」を感じてしまうと、行動にうまく移すことができずに途中でやめてしまいます。特に努力して行動しようとすると、こういうことが起きやすいのではないでしょうか?

私たちが意識的に脳を使って行動しているのは、脳の全体の5〜10%と言われています。その逆に無意識の行動は90〜95%となります。となれば、無意識に行動できるようにルーティーン化(=習慣化)してしまえば、不快を感じることなく、幸福感を感じながら行動することができるようになるというわけです。

ルーティーン化するためにはどうしたらいいのか?

こんな特性を持ったルーティーンですが、どのように手に入れればよいのでしょうか?

ポイントになることをいくつか挙げてみます。

  • 目標を細分化して、小さなステップにする
  • コミュニティに参加したり、仲間とともにやってみる
  • それを行うことのメリット、デメリットを書き出してみる

ご自身で立てた目標は、達成するためにはいくつかの小さな目標に細分化できたりませんでしょうか?

また、さらにその小さな目標を達成するために必要な行動をさらに細かくできたりしませんでしょうか?

そもそもルーティーンとは行動のことを指します。なので、達成したい目標をできるだけ小さな行動に落とし込んで、それを1つずつ達成していく。それによって成功体験が蓄積されていき、ドーパミンが分泌されていきます。

コミュニティに参加してみたり、仲間を作っていっしょにやってみるのも手です。同じ目標を持った仲間の中に入ると自然と「やらなきゃ」という意識が生まれます。人は自分が親しみを感じる仲間やコミュニティから影響を受けやすいと言われています。周りにそういった方がいれば参加してみるのもよいかと思います。

メリット・デメリットを書き出すことで、これできたら「快」、できなかったら「不快」ということになります。脳の仕組みをうまく使うことで行動に移し、ルーティーン化していきます。

一般的にルーティーン化できるのは平均で2ヶ月程度と言われていますが、実際には対象の行動の難易度などによって変わってきます。私の経験では6ヶ月程度かかるのではないかと考えています。長い期間をかけてルーティーン化していくことになりますので、なるべくそのハードルを下げられるとよいかと思います。

さいごに

いかがでしたでしょうか?

モチベーションに左右されず、無意識に行動するルーティーンを手に入れることで、それをやらないときがすまなくなってソワソワしてしまうなんてこともあります。

私自身、高校3年間めちゃくちゃ勉強していました。平日は学校から帰ってきて夕飯を食べてから寝るまでの3時間くらい、休日は朝から晩までやっていました。それもルーティーン化して、勉強しないと気持ち悪くて寝れない状態になっていたのです。

ただ、ずっと長い時間勉強するのは集中力に限界があるので、50分+10分休憩を1セットとしており、最初のころは「椅子に座ったらOK」、「教科書開いたらOK」、「10分やったらOK」などハードルを下げに下げていました。このくらいだったらできると思いませんか?

それを続けていたら、いつの間にか机に向かわない日が「不快」になっていき、「どうせなら勉強してみよう」という流れでそれが習慣化していきました。

みなさまの何かご参考になれば幸いです。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。

スポーツメンタルコーチ 中田大介